日々-オススメの漫画紹介

最近仕事で若いスタッフへの文章力向上みたいな事をやってますが、教える前に誰かオレに文章講座を開いてくれよ。という心境である。それぐらい自信なし。
文章力向上というとざっくりしちゃうが仕事における文章力は2つあって、わかりやすく伝える文章と相手に響く文章(感想などの講義のエッセイも含む)の向上である。

オレはどちらかといえば(正確にはどちらも)前者のが苦手だ。
というわけで自分の文章練習を兼ねて、最近購入したモノを紹介。
モノ初回は相手にモノをきちんと伝える力と相手の心に響かせる力の2つが必要である。ハードルあげちゃいましたが。

さて。紹介するは超今さらなモノばかりである。
なぜなら恒例の年末年始用の書籍を大量購入する際の古本屋の100円コーナーからの物色である(BOOKOFFに決まってるだろ。ったく)

うさぎドロップである。
優しいフォントでパステルカラーのあしらいの書籍であります。
男性は本屋ではなかなか手に取りにくいとは思うのだけど、これこそ男性にオススメしたい漫画だ。
主人公の独身30歳男性大吉のもとに、祖父の隠し子6歳娘の凛との同居生活がスタートするというストーリーである。
ジャンルで言えば男性目線による子育て奮闘記に当たるものだと思うのだけど、全体に流れるトーンは女性の柔らかさなトーンであり、とても緩やかなテンポのなか、物語は進行していく。その緩めの雰囲気のなか、大吉の仕事に対する義務感と子育ての責任感の狭間で揺れた部分を色んな角度で描写される。
例えばそれは朝晩の仕事に行く前の幼稚園の送りから、仕事を早く切り上げての幼稚園の迎えのなか、ひとつひとつの生活におけるアンチクライマックスな日常のそれであり、その中で色んな葛藤や色んな人のツッコミのなか主人公は子育てと仕事に奮闘する。ときおりめげそうになりながらも、6歳の凛のイノセントさに触れ、父性(母性?)の萌芽をそこに見ることになる。

男性に薦めたいのは、もちろん凛のピュアなイノセンスな人間的な優しさもそうなのだけど、一番は凛が徐々に(単行本で言えばすぐに)大きくなるので、小学生に上がる子供から高校生の女子高生という女性が成長する際にアラサー男子の大吉は何に戸惑い、何に喜びを感じるのかを一緒に体感して欲しい。多くの独身男性やまだ子供が小さいお父さんにとってはいろんな新しい発見をするはずだ。凛やさしい。。。

え?ピンポン?キミって、もしかして、今回が初めて画と言葉が並ぶフォーマットに触れたのかな?今回はそういう紹介?と言いたくなる気持ちはよくわかります。漫画はじめてではありません。
でもですね。あえてピンポンを推したいのですね。
オレは多感な時期に、ピンポンを映画で見てしまいまして、そのときに、全登場人物のかっこよさに震え、SUPERCARの「Yumegiwa Last Boy」で初めてのテクノサウンドに痺れ、「反応・反射・音速・高速、もっと速く、もっと!」でノックアウトされた経験から、漫画でピンポンは読まないという決断をしたのですね。
そしてひとつの干支をくぐり抜けると、わりとそんなことをすっかり忘れて、気楽な気持ちでピンポン読みましたよと。
高校のときのオレ、アホかと。ボケかと。
もう漫画ピンポンオモシロすぎますよと。

オレは松本大洋という漫画家は、画から物語を作る人だと(いわゆる前衛ぶってて面倒そうだなという食わず嫌い)デザイナー寄りの漫画家として認識してて。それはあながち間違いじゃないと思うのだけど、ひとつひとつの線がなんとなくではなく、タッチも常に意識的であり、構図のひとつひとつがチャレンジングであります。セリフの吹き出しの線までチャレンジングだった。
ただそれでも、ピンポンを根っこで支えてるのは「セリフ」である。セリフが登場人物ひとりひとりを彩り、彼らをとてもイキイキとしてる。セリフのネジの締め(緩みが?)を丁寧に作ることによって、作品は漫画としてのリアリティとして返礼されてる。ひとりひとりのキャラが次に何を喋るのだろう?と思わせてくれる。
「そういう事。いってないの」
「君なら打てたか?Mr月本。」
「だったら名前でも書いときなよ。見える所にでも」
「卓球の話じゃないよ。人生の話をしている。」
どのセリフも心に響く。もうこれだけで漫画として偉大な達成なはずだ。
ここまでセリフが締められてる漫画はそう存在しない。
そしてピンポンは全てが対比的に描かれる。W主人公のペコとスマイルもそうだ。天才と努力。楽観と悲観。空想と現実。笑顔と泣き顔。すべてが対比の構造にある。
そしてそのグラデーションの中、物語は圧倒的な画力をもって進行される。
いやはや映画と漫画どっちも凄いとか、そんなことがあるのですねと。まだ2巻までしかなくて年末に全巻そろえて、10数年ぶりにピンポンの映画を借りてみる予定だ。

「サポートの礼にー!」「堅い誓いの礼にー」

ラストは、関根くんの恋で。
なのだけど、毎度の如く、そろそろ出かけなくてはならない。文章を書く時間がない。
感想書くってこないに時間が掛かるのね。

関根くんの恋は、少女漫画的なアラサー男子の記号的な要素を全て詰め込んだ男性を具現化して、色んな女性のもとに投下して、それを見つつキュンキュンする的、ストーリーである。まず多くの男性は本作品を知らないのではなかろうか。
ただそれでもこれが男子的に面白いポイントがあるとすると、関根くんの行動の描写である。
関根くんは常に受け身であり、多数の関根くんが好きであろう女性たちに流されままに生きているのだけれど(付き合ってと言われれば付き合う)関根くんの心の声(本当にやりたいこと)が不協和音のように作品の色んなところに流れてて、それは手品だったり、編み物から始まり、そういう行動は挑戦できるのだけれど、誰かと一緒に居たいといった対人への自分の心の声に対してただただ関根くんは混乱するばかり。そしてその想いが暴走して、ストーカーみたいな事をしてしまったり、トレンディドラマの主人公みたいなことをしてしまったりと、行動が一々ズレていて、普通にみてて変質者にしか見えないのだけど、そこはもちろん、事態も恋もいろんな方向に転じつつ、それらを経て自分の思いに気づいていくのである。
イケメンに限る感を感じるかもしれないが、彼の行動力には目を見はる。コミュニティ苦手な人の新たなスタイルかもしれない。

あとこの作者はわりと性に対してオープンというかアクティブなので、結構そういう描写(アクティブだけど冷めてる)が多いので、そこらは好き好きである。
さてそんな関根くんの恋は成就するのか。しないのか。5巻完結で。いま3巻まで読みました。その後やいかに。

というマンガ紹介。
文章精進します。うっす。

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