日々-事業で大事なことと、老人

新規事業をやるときは、不安である。

出来るかなあというキモチがどうしても、頭をもたげる。

自分はリーダーとして、何とか難しい問題に取り組み、ビジネスを成功させねばならない。

というわけで、過去の数百年も昔の人が構築した、高難易度の城の築城を見に行き、自分を鼓舞し、出来ることなら事業で大事なことを掴みたいという思いからの登城である。

石垣の横のコース。

40分程度坂道を登り、登城完了。

長い、石垣ルートを登って思ったことは

「疲れた・・・・」そして「こんなに高難度の築城という事業を300年も前の人は立ち上げたのだ、俺にもきっと出来るはず」

というやる気のようなもの得て、僕は石垣ルートをまたくだることにする。

 

石垣を半分ぐらい降りたときに、

トラクターにのった老人が僕の前に現れた。

「おまえさんは、ビジネスのことが分かっとらんよ」と老人が言った。

「え?なんですって?」とぼく。
「おまえさんは、ビジネスがわかっとらん。」と爺さんは首を振る。

なに言ってるんだ。僕はいまビジネスの、新規事業の気づきを得た。

 

おじいさん、あなたに何が分かると言うんだ!と思い、僕は前に出て爺さんを問い詰めようとした、

そのとき、突如、前に4人の爺さんたちの姿が。

遠ざかるトラクターの老人。
ちょっとまって・・・・。

僕は4人の隙をついて、彼らを抜こうとするも全然抜けない。
1人の爺さんのスペースを狙う、横の爺さんが前に立ちはだかり、そのスペースを埋め、
別のスペースをまた別の爺さんが埋める。全てが計算されている。

「い、、、、石垣?」

今なら抜ける!と思ってもやはりそれは今ではなく、前だったような気がするしもう少し後のような気がする。

この4人は抜けない・・・・。と僕は感じた。
4人の老人が遠くに行く。

「強くなくては事業はできないんじゃ」とポロシャツの爺さんが言う。

「でも強いだけでは事業はできないんじゃー」と2タックのチノパンを履いた爺さんが頷きながら言う。

「そして優しくなければ事業をする資格が無い」とニーハイソックスの爺さんが言った。

「ほるっふーほるっふー」と4人の爺さんが口をそろえて言う。
トラクターの爺さんはそれに合わすようにエンジンを吹かす。

「ビジネス・・・」僕がそうつぶやいたときには、老人の姿はもうどこにも無かったんだ。

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