雑感-森の生活における自分の感じ方と音楽

以前のブログからの転載記事(2014年4月29日)

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引っ越しが趣味の流れから、ようやく森の生活はじめました。@2ヶ月目突入。
2日に一度ぐらいは散歩で森に入ってるのだけども、今までの生活のどれとも違う感覚がある。そして森で聞いている音楽の紹介でも。

 

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朝の森はどこまでも清々しい。暖かい光が全てに注がれ、全ての樹木から自分が祝福されてるように感じる。樹木の葉が太陽の光を受け、反射し、全てが輝いてるように見える。幻想的だ。

小鳥たちの声があたりに反射して八方から聞こえてくる。どこに鳥が居るか分からないが、たくさんのいろんなよく通る声で好き好きに鳴いてる。
そして木々は生命力に溢れて、力強い。空気は冷たくキリッとしてて、とても気持ちが良い。

 


それに合うのは彼の音楽に思う。
なんだろうな。ノイズのようだが、日常にある音を彼の仕組みの中に取り入れ、全ては彼のフィルターを通じて調和される。それは精緻な感情をもった音楽のように思う。とても透き通った音だ。そこに技巧性とか、虚飾性はない(あってもいいんだけど)。それが生命力ある有機的な朝の森にとても合う。朝の森の親密さが彼の音楽ととてもマッチし、マイペースにこつこつと積み重ねてくれる。ああ、認めましょう。とても気持ちがいいと。

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ただ夜になると森の様相が変わる。暗闇で1メートル先が見えなくなる。手を伸ばせば手が消えてしまうんじゃないかなと思うぐらいの暗闇である。
今まで生きてきてこのような暗闇に出会ったことはなかった。葉に一分の隙もなく遮られ光は一切入ってこない。そして葉と葉がこすれるカサカサという音だけがあたりに響く。誰かに見られてるような気がしてくる。この恐怖は霊的なモノでも暴力的な物でもなく、ただ暗い恐怖に思う。人間が感じる根源的な恐怖のような。そのため夕方までが森にいる限度である、夜は無理だ。夕方から徐々に空気が重く、冷ややかになり、暗闇の濃度が段々と深くなっていく。不穏な感じがあたりを包む。

 

Last Flowersは夕暮れの森の音楽に思う
絶望の音楽なんだけど。そこには間違いなく救いがある。今から夜が来るんだけど、とてもさ怖いし、危ないんだけどさ、多分、いやきっとさ、光に包まれた朝も来るからよ!みたいな音楽。
ただ森で、これを聞いてて、そのアコースティックギターが突っ込んでくるのが希望の箇所なんだけど、あまりに夜の山が怖いので、そこに至るまでに山から降りてしまう。いや、ほんとに怖いのよ。全然アコギの救いまで行けない。

 

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